【ネタバレあり】『徳山大五郎を誰が殺したか?』一気観してみた!

はじめに

 現在期間限定で、『徳山大五郎を誰が殺したか?』がYouTubeで全話無料で観れます。このドラマは欅坂46の全21人のメンバーが主演を務めるサスペンスドラマです。今回は無料で見れるということに乗っかり全12話を一気観したので、3つの観点から感想を書いていきたいと思います!

 

 

ストーリー

評価:★★☆☆☆

 伏線の回収が雑でした。

 まず徳山殺し解明の鍵になる学校の秘密。徳山とグラサン男はどういう関係だったのか。グラサン男をボコボコにした警備員のおっちゃんは何者だったのか(てちが偽のリストを渡してからどこに行った?)。橋部はこの件にどう関わっていたのか。ゆっかーが入試で合格点を取っていたということでハッピーエンドっぽくなったけど、菅井家はしっかり2000万円騙し取られてますよ。

 次にDVD。なぜ徳山はわざわざ不倫の証拠となるような写真の在り処を示す映像を残したのか。そしてなぜそれをねるに預けたのか。DVDを手に入れた神橋は何も気づかなかったのか。その後なぜ橋部が割れた状態で持っていたのか。説明がつかないことが多すぎるような気がします。

 極めつけは、徳山の死因。不倫、裏口入学、奥さん登場など話を膨らませた結果、実は持病の発作で死にましたはあまりにも期待はずれすぎます。死因にここまで伏線が関わってこないと、毎週犯人を考えながら観ている視聴者に失礼な気もします。確かにニトログリセリンが怪しいアイテムではありました。しかしそれ以外に持病を思わせる描写がなかったので、サスペンスの証拠としては不十分です。アイドルのドラマなので誰にも罪をかぶらせない選択をしたのだとは思いますが、せめてメンバー以外なら犯人を仕立て上げても良かったのではないのでしょうか。

 

配役

評価:★★★★☆

 メンバーそれぞれの持ち味を生かした配役だったと思います。

 全員主演とは言いつつ実質てち主演なところ、ぺーちゃんの不思議ちゃんと思いきやキーパーソンなところ、りさのSっ気たっぷりなところ、ねるの気丈に振る舞いつつも悲しい過去を抱えているところ、あおたんの小学生なところ、虹花とふーちゃんのモブキャラなところ、ながさわくんの山形弁なところ、ゆっかーの優等生キャラなど、、、

 一方で、21人もいることで全員が目立つことはできていませんでした。うまく自分の役に溶け込めていないメンバーも散見され、少し背景化していた部分もあった気がします。ディレクターさん、ドラマを進める中でうまく対処できなかったものですかね、、、

 

欅坂度

評価:★★★★★

 そもそもこれがないと、このドラマ観てません(笑)

 まず初期メンバー全員出演というのがファンにとっては一番の熱盛ポイントです。ねる、ずーみん、まなか、米さん、、、今は欅坂としては活動していない彼女たちも、こうして一緒に夢を追いかけていた時期があったんだなと考えると胸が熱くなります。

 彼女たちの演技も観ていて楽しかったです。りさのSっ気たっぷりな演技は全ファンの大好物だと思います。ゆっかーの素晴らしい大根役者っぷりもおもしろかったです。全員が演技初心者の中で作品を作り上げたんだということが随所で見られ、初期の欅坂の雰囲気をふんだんに感じることができました。

 またドラマが進むにつれて彼女たちが演技に対して躊躇しなくなっていくように感じられました。恥ずかしさを捨てて本気で演技に向き合う。そうしてより良い作品を作っていこう。そんな姿を見ているだけで、目頭が熱くなってしまいました。これこそがこのドラマの真骨頂かもしれません。

 

おわりに

 『徳山大五郎を誰が殺したか?』は、2016年時点の彼女たちの位置を確認できる、欅坂ファンにとっては貴重なドラマになると思います。まだまだ未熟だった彼女たちが2019年に東京ドーム公演を大成功させるなど、誰にも考えられなかったことでしょう。2020年、彼女たちはどんなドラマを見せてくれるのか。それをリアルタイムで感じることのできる僕らは、幸せ者ではないでしょうか?

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k.y.